2015年7月30日木曜日

水温により、どの程度、作製速度が変わるのか?

(このページを見る前に、超炭酸を20円で飲むをご覧ください)



前記事の「基本技術編」にて、「強炭酸はクエン酸と重曹を30ccずつ水は150cc~175cc、超炭酸は45㏄水150cc~175cc」と簡単に説明しました。しかし、これだけの少ない情報では、炭酸飲料の仕上がりを予測するのは、不可能です。

既にご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、仕上がりに影響を及ぼすは、原料の投入量だけではありません。「水温」もまた、重要な要素となります。
(水温と書くと紛らわしいのですが、この記事では、クエン酸と重曹に反応させるための水150ccのことを述べてます。飲料側の水温も影響がありますが、複雑になりますので、別の記事で述べます)

水温と作製速度の関係についてデーターを取りました。炭酸作製の際、このデーターを参考にしていただければと思います。



試験条件

・飲料は水道水500ml、0℃
・重曹およびクエン酸の投入量は30ccと45ccの2パターン
・重曹クエン酸に加える水は150cc
・重曹クエン酸に加える水温は0℃、10℃、20℃、30℃、40℃、50℃の6パターン

・試験中は、器具を振り続けます。右側のボトルでは、最大限に二酸化炭素を発生させ、左側のボトルでは、最大限に二酸化炭素を溶かし続けます。
・30秒ごとに、ゲージ圧(注意:大気圧ではありません)を記録します。
・ゲージ圧0.55MPaに達したら、計測を終了します。


結果(水温と到達ゲージ圧の関係)

投入量や水温に比例して、ゲージ圧の上昇速度は上がりました。
以下に重曹・クエン酸の30cc投入時、45㏄投入時のデータを載せます。


30cc投入時、水温6パターンで測定した結果

炭酸作製の目的が強炭酸であると仮定して評価します。
強炭酸の目安となるゲージ圧0.35MPaを考えると、0℃と10℃は3分以上要し、20℃と30℃は約1分、40℃と50℃は30秒未満となります。
この数字に対する感じ方は、人それぞれなのですが、3分以上というのは時間がかかりすぎなのかもしれません。冬場は水道水の温度が低下しておりますので、10℃以下になっていることがあると思います。その際は、給湯器等を使い水温を上げることをお勧めします。(50℃を超える温度は、厳禁です)


45cc投入時、水温6パターンで測定した結果


炭酸作製の目的が超炭酸であると仮定して評価します。
超炭酸の目安となるゲージ圧は0.5MPaです。0℃、10℃、20℃は3分近く要します。30℃は約1分、40℃は40秒程度です。給湯器等を用い30℃、40℃程度の水を使用することお勧めします。

50℃のときは、上昇スピードがとても速く、たったの20秒で0.5MPaに達します。しかし、0.55MPaに達するのもあっという間なので、おそらく開放弁を働かせてしまいます。注意してください。開放弁の作動時に、トラブル集のルールを守っていない場合(特に開放弁カバーを締めていない場合)、水が散乱する恐れがあります。 50℃の使用はお勧めしません。






以上、水温は、作製速度や仕上がりに大きな影響があります。
炭酸作成時、上記の水温のデータをご利用し、安く・早く、希望の炭酸飲料が作れるよう工夫してください。







(*記載情報に間違いがある場合は、コメントを下さい。)



以下のリンクも見てください。よろしくお願いします。

ものすご~く強い炭酸飲料を、しかも、20円以下で作る方法。(炭酸サーバー)

技術編(キリツボの構成部品、炭酸作成手順の詳細)











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